豪華な大理石の玄関やリビングに憧れる人は多いと思います。大理石の床はそれだけでかなりの存在感がありますし、高級感のある床になるだけで部屋全体のグレードがアップしたような印象を与えます。
一昔前は床を大理石にするとなると、かなり大規模な工事にならざるを得ませんでした。それは、大理石の厚みと重さを支えられるくらいの床をつくる必要があったからです。
現在、主流となっているような薄くて軽量の大理石の床材が開発されてから、大理石の床は確実に増えています。個人のお宅でも大理石を使用している床は珍しくないです。
人気の大理石について、そのお手入れ方法を中心に解説していきましょう。
大理石の手入れ方法
まずは、掃除機をかけて細かいごみを吸い取りましょう。これは、大理石に限ったことではありません。お掃除をする際には、表面のごみを吸い取りきれいな状態にしてからはじめましょう。
次に、かなり薄めた中性洗剤を用意します。それを柔らかい布にしみこませて床をまんべんなく拭いていきます。大理石のタイルの間にある部分を目地と呼びますが、こうした細かいところも忘れずに汚れを落とすようにしましょう。
中性洗剤で全体をくまなく磨いた後は、すすぎ作業です。といっても、水をじゃぶじゃぶ使うのはいけません。大理石の成分が溶けてしまうことがあるので、水を硬く絞った布でふきとってください。
最後に、もう一度柔らかい布かマイクロファイバーで床を拭いてお掃除は完了です。
失敗しないための気をつけるポイント
大理石のお掃除は難しいように感じるかもしれませんが、ポイントさえ押さえれば簡単にできます。
ここで紹介するポイントは4つです。
- 目地まで磨く
- 水を使いすぎない
- 中性洗剤を使用する
- 柔らかい布を使用する
目地まで磨く
1つ目は目地まで磨くということです。大理石自体がピカピカでも、目地が黒くなっていては魅力は半減してしまいます。目地は凸凹になっていて汚れがたまりやすい部分でもあるので、しっかりと磨くようにしてください。
水を使いすぎない
2つ目は、水を使いすぎないということです。大理石の成分は石灰岩です。石灰岩は水に弱く、溶けてしまうのです。例えば、生ごみの汁やジュースをこぼした状態で放置しておくとそこが溶けてしまいます。
水分はこまめにふき取ってあげるようにしましょう。
中性洗剤を使用する
3つ目は、中性洗剤を使用することです。これも、2つ目と同じ理由で、大理石が溶けるのを防ぐためです。酸性洗剤・アルカリ性洗剤などは絶対に使用しないで下さい。カビ取り剤も絶対にダメです。取り返しのつかない事になってしまう事があります。
柔らかい布を使用する
4つ目は、お掃除には柔らかい布を使用することです。大理石は傷がつきやすいものです。硬い雑巾やたわしなどは表面の傷の原因となりますので避けた方が良いでしょう。
一度変色したり、溶けてしまったり、傷ついてしまったりした大理石を元に戻すのは容易ではありません。
ですが、普段の少しずつのお手入れ次第でいつまでも当初のきれいさを保つことが可能なのです。
そもそも大理石の特徴とは?
大理石は、先ほどより書いている通り石灰岩です。もともとは中国の地名にちなんで名づけられたようですが、現在ではトルコやイタリア、エジプトなどから輸出されることが多いです。
日本で使用されている建築用の大理石も例外ではなく、そのほとんどを輸入に頼っています。
大理石の色味としては、白色が一般的ですが、実はその他にもたくさんの種類があるのです。例えば、茶色や黒色、黄色や赤色、緑色というように豊富な色合いが揃っています。
大理石は石灰岩でできてることもあり、比較的柔らかい性質を持つ材質です。そのため傷がつきやすく、酸に弱いという特徴があります。一方で、お手入れ方法を間違わなければ、丈夫で長持ちする高級建築材の一つでもあります。
それは、磨けば光沢を放ち高級感や重厚感といったものを感じさせてくれます。ホテルのロビーや彫刻にも好んで用いられる大理石には、見る人を惹きつけてやまない自然の美しさが宿っています。